タイ商標出願における指定商品及び指定役務の書き方

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タイ商標における指定商品等の留意点


タイ商標登録出願において、その「指定商品・指定役務」(以下指定商品等といいます)はタイ語で記載・申請されます。また、日本の登録商標の指定商品および指定役務であっても、単純に翻訳置換できない商品やサービスには留意が必要です。

日本企業がタイで商標登録しようする場合、前提として日本で登録商標が存在し、その登録商標と同じ指定商品・指定役務(以下、指定商品等という)でしようするケースがあると思います。むしろ大部分がこのケースです。「日本で許可された指定商品等」をそのままタイ語にして出願、は非常に乱暴です。

「日本で許可された指定商品等」≠「タイで許可される指定商品等」 です。

タイでは実務上、広範な概念による「指定商品・指定役務」の記載は認容されません。このため、日本の登録商標の指定商品および指定役務がそのまま適用できないケースがあります。例えば、おもちゃ、袋、化粧品、化学品、アルコール飲料等も商標分類の見出しですが、いずれも範囲が広すぎるとして認められません。タイ弁理士がお客様からの「指定商品・指定役務」を確認し、タイ商標実務上、適切な「指定商品・指定役務」の記載が必須です。

タイで許可される指定商品等

それではタイで許可される指定商品等とはどういうものでしょうか。タイ商務省知的財産局(DIP)には指定商品等のリストがあり、そのリストには細かく具体的な商品(勿論タイ語です)が特定され記載されています。タイの商標出願の願書には、リストに沿って商品や役務を落とし込んで記載する必要があるのです。つまり原則的にはDIPにはリストに記載のものが「タイで許可される指定商品等」です。

但し、指定商品リストに記載のないものもしばしあります。このような場合、弊所ではDIP審査官にコンタクトをとって、区分及び指定商品等を確認しています。ただDIP審査官でさえもわからないケースもあります。「とりあえず出願し、中間の補正指令などに委ねては?」という審査官からの提案があったこともありました。

指定商品等の補正指令

タイ商標登録出願において、出願後それなりの確率で補正指令がかかります。但し、登録官が補正指令内で補正示唆してくれることも多く、簡単な1対1での指定商品語句の修正であれば、その通り補正すれば登録に至ります。

その一方、 1(上位概念)対多(下位概念)での指定商品語句の修正において、 登録官の中には、広範な指定商品を複数の指定商品に置き換えて指定することを認めない人がいる、という点も考慮すべき点です。出願後に、指定商品の概念が広範ゆえ下位概念に補正しようとしても、原則、出願書類提出時点でリストに入っていた指定商品の数を超えてはならないので、具体的一つないし数個の指定商品にしか置き換えられなかったという事態が想定されます。

タイ商標における指定商品等の書き方まとめ

このように、タイ商標登録の一番難しいところ、「日本で許可された指定商品等」≠「タイで許可される指定商品等」である点と考えております。このようなプラクティスを念頭に、弊社では出願人様又は本国代理人様から頂いた 出願時に出願人様又は本国代理人様から頂いた 「指定商品・指定役務」 を確認し、タイとして適切な「指定商品・指定役務」に調整してから出願いたします。大切で不可欠な作業です(作業ケースによりタイムチャージが発生する場合があります)。

(他参考サイト)

タイにおける指定商品、役務に関わる留意事項(出典:工業所有権情報・研修館 新興国等知財情報データバンク)

タイにおける商標出願に際しての指定商品および役務の書き方(出典:工業所有権情報・研修館 新興国等知財情報データバンク)

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